IFAを選ぶときのポイント|顧客視点で「信頼できるIFA」を見分ける
資産運用の伴走者を選ぶのは、担当者との「相性」と「透明性」がすべて。ここでは、初めての方でも失敗しないように、チェックすべき観点と面談での質問例、そして避けるべきサイン(レッドフラッグ)をまとめました。
まず確認したい5つの基本
- 費用の透明性:売買手数料/残高フィー(年率)/顧問料など、合計いくらかを数字で示してくれるか。
- 登録・体制:金融商品仲介業の登録番号、提携証券会社名、コンプライアンス体制が明示されているか。
- 提案の根拠:リスク許容度・投資方針(IPS)・資産配分の根拠が、データとロジックで説明されるか。
- 利益相反の管理:特定商品の販売インセンティブが提案に影響しない仕組み・ポリシーがあるか。
- 継続サポート:面談頻度、レポート方法、リバランスの基準など「伴走」のルールが最初に決まるか。
面談で必ず聞きたい10の質問(コピペOK)
- 私のリスク許容度はどう評価し、どんな根拠で資産配分を決めますか?
- 手数料・フィーは年間合計で何%(またはいくら)か、内訳も含めて教えてください。
- 提案商品の代替案(より低コスト・同等リスクの選択肢)は何ですか?
- 過去の運用実績はベンチマーク比較でどう評価していますか?(将来の成果保証は不要です)
- 面談・レポートの頻度と方法は? リバランスの基準は?
- 乗換え提案をする場合、そのメリット/デメリットとコストを文書で提示しますか?
- 利益相反をどう管理していますか? インセンティブの有無を教えてください。
- 長期で下落した場合の対応方針(撤退基準/積立の続け方)はありますか?
- 私の目標(教育資金・老後資金など)に対する資金計画はどのように作成しますか?
- 金融商品仲介業の登録番号と、提携している証券会社名を教えてください。
信頼性チェックリスト(合計点で目安)
項目 | できている |
---|---|
費用の合計(%/円)を数字で提示 | □ |
登録番号・提携証券会社を明示 | □ |
IPS(投資方針書)を作成・共有 | □ |
リバランス基準・報告頻度の合意 | □ |
代替案(低コスト案)を必ず提示 | □ |
利益相反ポリシーの説明と文書化 | □ |
目安:4項目以上が明確なら「前向き検討」、6項目すべて○なら「有力候補」。
避けるべきサイン(レッドフラッグ)
- 高利回りを断言したり、将来の成果を保証する発言がある。
- 手数料の合計を明言しない/書面で出せない。
- 毎月分配や複雑で高コストな商品、短期売買を強く勧める(目的の整合性が弱い)。
- 乗換え提案の理由書・コスト明細を出さない。
- 登録番号や提携証券会社を曖昧にする。
- 「担当が頻繁に変わる」「連絡が遅い」など運用以外の不満が多い。
比較のコツ:2社以上で「同じ条件」を出してもらう
同条件(目的・期間・想定リスク・入出金計画)で、2〜3社の提案を横並び比較しましょう。費用・資産配分・ダウンサイド想定・レポート例まで並べると、違いがクリアになります。
最後に:大切なのは「長く付き合えるか」
IFAの価値は“今すぐ儲ける”ではなく、不確実な市場を一緒に歩く伴走力です。費用は透明か、説明は一貫しているか、価値観は合うか――ここを基準に、あなたにとっての最良の伴走者を選んでください。