第4話「人生後半の”キャッシュフロー経営”」

続・教員・公務員のための「人生100年・第二の人生を豊かにする10話シリーズ」

「月の赤字」に怯える日々

退職して半年。佐藤先生(仮名・61歳)は、毎月の家計簿を見てため息をついていました。

「今月も、年金だけじゃ足りない…」

年金:月22万円
生活費:月28万円
不足:月6万円

毎月6万円ずつ、貯金から補填。年間72万円の赤字。

「このままでは、10年で700万円以上減ってしまう…」

不安で眠れない夜が続きました。

「月単位」の罠

佐藤先生の悩みは、多くの教員・公務員OBに共通しています。

でも、実はこの不安、間違った見方から生まれているのです。

私は佐藤先生に尋ねました。

「佐藤さん、『赤字』とおっしゃいますが、本当に赤字ですか?」

佐藤先生は戸惑った表情で答えました。

「だって、毎月6万円足りないんですよ?」

「では、年間で考えてみましょう。収入と支出を、すべて洗い出してみませんか?」

そして、一緒に作ったのが、年間キャッシュフロー表でした。

佐藤先生の年間収支(退職1年目)

【収入】
・年金:22万円×12ヶ月=264万円
・ボーナス月の年金上乗せ:なし
・配当・分配金(運用資金2,000万円から):年80万円
・公民館講師謝礼:月3万円×12ヶ月=36万円
合計:380万円

【支出】
・月々の生活費:28万円×12ヶ月=336万円
・特別費(旅行・冠婚葬祭・家電買替):年40万円
・医療費・介護保険等:年20万円
合計:396万円

差額:−16万円

「あれ? 年間で見ると、赤字はたった16万円?」

佐藤先生は驚きました。

「月で見ると72万円の赤字だと思っていたのに…」

「見えない収入」を可視化する

なぜ、こんなに差が出たのか?

理由は、「見えない収入」を計算していなかったからです。

佐藤先生は、2,000万円を株式中心のアクティブファンドで運用しています。

年4%のリターンがあれば、年80万円です。

これを、すべて再投資していると思っていました。

「でも、これは『収入』ですよね? 使ってもいいお金ですよね?」

「はい、その通りです。運用益の一部を生活費に回しても、運用資産は減りません」

さらに、公民館講師の謝礼月3万円も、「小遣い」として計算外にしていました。

でも、これも立派な収入です。

すべてを足すと、実際の赤字はわずか16万円

この16万円は、楽しみ資金500万円から年50万円使う予定の範囲内です。

「つまり、私は赤字ではないんですね?」

佐藤先生の表情が、パッと明るくなりました。

「年単位」で考える4つのステップ

では、どうすれば佐藤先生のような**「年間キャッシュフロー経営」**ができるのか?

4つのステップをご紹介します。

ステップ①:すべての収入を洗い出す

年金だけではありません。

・年金(老齢基礎年金+老齢厚生年金)
・企業年金・個人年金
・運用益(配当・分配金・売却益)
・副業・講師謝礼
・不動産収入
・その他

すべてを、年間ベースで書き出します。

ステップ②:支出を4区分に分ける

月々の生活費だけを見ていては、不十分です。

①月々の生活費(固定)
食費・光熱費・通信費・日用品など。月28万円なら年336万円。

②特別費(変動)
旅行・冠婚葬祭・家電買替・車検・固定資産税など。年40万円程度。

③医療・介護費(準固定)
健康保険料・介護保険料・医療費。年20万円程度。

④楽しみ費(計画)
趣味・学び・孫へのプレゼント。年50万円。

この4区分で整理すると、本当に必要な金額が見えてきます。

ステップ③:年間収支を計算する

収入合計−支出合計=年間収支

プラスなら、資産は増えています。
マイナスでも、楽しみ資金の範囲内なら問題ありません。

ステップ④:5年・10年先をシミュレーションする

年間収支がわかったら、次は未来予測です。

5年後、10年後、運用資産はどうなっているか?
年金額は? 生活費は?

これをエクセルやシミュレーションツールで計算します。

すると、**「何歳まで、資産が持つか」**が見えてきます。

佐藤先生の10年後シミュレーション

佐藤先生の場合、こうなりました。

【前提】
・運用資金2,000万円を年5%で運用
・毎年80万円を生活費に充当
・楽しみ資金500万円から年50万円使う

【10年後(71歳時点)】
・運用資金:2,100万円(運用益再投資分で微増)
・楽しみ資金:0円(使い切り)
・生活防衛資金:500万円(そのまま)

合計:2,600万円

つまり、10年間で資産は3,000万円→2,600万円。

減少は400万円のみ。

「あれ? 思ったより減っていない…」

そうなのです。運用しながら使えば、資産は大きく減らないのです。

さらに、71歳以降は楽しみ資金を使い切っているので、運用資産からの取り崩しペースを落とせます。

80歳時点でも、1,800万円以上残る計算です。

「これなら、安心して使えます」

佐藤先生は、心から笑顔になりました。

「お金の経営者」という生き方

この年間キャッシュフロー経営、実は企業経営と同じです。

企業は、月次決算ではなく、年次決算で経営を判断します。

個人も同じです。

月々の収支に一喜一憂するのではなく、年間で黒字か赤字かを見る

そして、5年後、10年後を見据えて、計画的に資産を配分する。

これが、**「お金の経営者」**としての生き方なのです。

IFAがサポートする”経営視点”

「でも、自分一人でシミュレーションするのは難しい…」

その通りです。

だからこそ、IFAの存在があります。

私たちは、あなたの「CFO(最高財務責任者)」として、こんなサポートをします。

✅年間キャッシュフロー表の作成
✅10年・20年先のシミュレーション
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銀行や証券会社では、ここまで寄り添えません。

なぜなら、彼らは「商品を売ること」が仕事だからです。

IFAは違います。あなたの人生全体を見て、最適な設計をすることが仕事なのです。

次回予告:専門家の見分け方

次回の第5話では、**「お金で失敗しないための”信頼できる専門家”の見分け方」**をお話しします。

銀行・証券・IFAの違いとは?
手数料の向こう側にある、本当の価値とは?

専門家を”雇う”という感覚が、人生の自由度を高める。


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次回予告
第5話「お金で失敗しないための”信頼できる専門家”の見分け方」
〜銀行・証券・IFAの違いと、手数料の向こう側にある価値〜

専門家を”雇う”という感覚が、人生の自由度を高める理由をお伝えします。

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■昭和42年2月13日生 ■出身:群馬県伊勢崎市 ■住まい:群馬県高崎市 ■趣味:Audi A5でのドライブ・映画鑑賞・都市伝説・クレー射撃・狩猟 ■保有資格 ・証券外務員一種 ・投資診断士 ・相続診断士 ・二級ファイナンシャルプランニング技能士 ・AFP(日本ファイナンシャル・プランナー協会) ・福祉住環境コーディネーター