新シリーズ:「人生100年時代の“お金と幸せ”設計」

「iDeCo、やった方がいいですよね?」
企業型DCの運用商品を変更し、マッチング拠出も始めた後藤さん。
次の面談で、彼はこう切り出しました。
「先生、iDeCoも始めた方がいいですか?テレビでもよく聞くし、節税になるって…」
「後藤さんの場合は、絶対にやるべきです」
私は即答しました。
「でも、実は全員にお勧めできるわけじゃないんですよ」
「え?そうなんですか?」
専業主婦(夫)がiDeCoをやるべきでない理由
少し前、こんな相談がありました。
Bさん(35歳・専業主婦)の事例:
「iDeCoが節税になると聞いて、月2万円で始めようと思ってます」
私は彼女に、真剣な表情で言いました。
「Bさん、やめた方がいいです」
「え!?どうしてですか?」
理由は明確でした。
専業主婦(夫)がiDeCoをやるべきでない理由:
- 所得控除のメリットがない(そもそも所得税を払っていない)
- 60歳まで引き出せない(教育費など急な出費に対応できない)
- 口座管理手数料がかかる(年間2,000円〜3,000円程度)
- 受取時に税金がかかる可能性(一時所得または雑所得)
「つまり、メリットがほぼなくて、デメリットだけが残るんです」
Bさんは驚きました。
「じゃあ、何でみんなiDeCoを勧めるんですか?」
「それは、働いている人にとっては、とても良い制度だからです。でも、万能じゃない」
専業主婦(夫)の場合は、iDeCoよりも新NISAの方が圧倒的に有利です。
年収によって、節税効果は全然違う
iDeCoの最大のメリットは所得控除です。
でも、この効果は年収によって大きく変わります。
年収別・節税効果シミュレーション(月2万円の場合):

「つまり、年収が高い人ほど、iDeCoの恩恵が大きいんです」
後藤さんは年収520万円だったので、年間約4.8万円の節税効果がありました。
「なるほど…だから僕には合ってるんですね」
「60歳まで引き出せない」デメリットをどう考えるか
iDeCoの最大のデメリットは、60歳まで引き出せないことです。
「これって、やっぱりリスクじゃないですか?」
後藤さんは不安そうに聞きました。
「リスクでもあり、メリットでもあります」
私はこう説明しました。
デメリットになる人:
- 住宅購入や教育費など、大きな支出予定がある人
- 貯蓄がほとんどない人(緊急時の現金が必要)
- 転職や独立の可能性が高い人(収入が不安定になるリスク)
メリットになる人:
- 「老後資金は別枠で確保したい」と考える人
- つい使ってしまうタイプの人(強制的に貯められる)
- 長期的な資産形成を重視する人
「後藤さんの場合、独身で大きな支出予定もない。むしろ**”引き出せない”ことが強制貯蓄になる**」
後藤さんは納得しました。
「確かに、簡単に引き出せたら使っちゃいそうです…」

企業型DCとの併用、どうすればいい?
「先生、僕は企業型DCもマッチング拠出もやってます。iDeCoも併用できるんですか?」
これはよくある質問です。
企業型DCとiDeCoの併用ルール:
2022年10月から、原則として併用が可能になりました。
ただし、条件があります。
条件:
- 企業型DCの拠出額 + iDeCoの拠出額 ≦ 月5.5万円(企業年金なしの場合)
- 企業型DCの拠出額 + iDeCoの拠出額 ≦ 月2.75万円(企業年金ありの場合)
後藤さんの場合:
- 会社拠出:月2万円
- マッチング拠出:月2万円
- 合計:月4万円
「つまり、iDeCoは月1.5万円まで可能です」
「でも先生、もう月2万円もマッチング拠出してるのに、さらにiDeCoもやるべきですか?」
マッチング拠出 vs iDeCo、どっちが有利?
これは非常に重要な質問です。
マッチング拠出のメリット:
- 会社が商品を厳選している(選びやすい)
- 口座管理手数料が不要(会社負担)
- 手続きが簡単
iDeCoのメリット:
- 商品選択の自由度が高い
- 転職時も自分の口座として持ち運べる
- 受取方法が選べる(一時金、年金、併用)
結論:
「まずはマッチング拠出を満額(月2万円)使う。余裕があればiDeCoを追加、というのが基本戦略です」
後藤さんは、最終的にこう決めました。
- マッチング拠出:月2万円(継続)
- iDeCo:月1万円(新規開始)
「無理のない範囲で始めて、ボーナス月に増額してもいいですよね?」
「はい、それがベストです」
年代別・家族構成別のおすすめパターン

私の経験上、iDeCoの活用は年代と家族構成で変わります。
30代・子育て世代:
- 教育費がかかるので、iDeCoは控えめ(月5,000円〜1万円)
- 新NISAを優先(いつでも引き出せる)
40代・独身または子育て終了:
- iDeCoを積極活用(月2万円〜上限まで)
- 老後資金を本格的に貯める時期
50代・老後直前:
- iDeCoは最大限活用(節税効果が最も高い時期)
- ただし、受取時の税金を考慮する
専業主婦(夫)・収入なし:
- iDeCoはやらない
- 新NISAで運用
後藤さんの10年後
43歳から始めたiDeCo。
53歳時点での評価額は約580万円でした。
内訳:
- 元本:月1万円 × 12ヶ月 × 10年 = 120万円
- 運用益:約180万円(IFAが選んだ優良アクティブファンドで運用)
- 節税効果:約48万円(年4.8万円 × 10年)
- 実質的な利益:約228万円
「たった月1万円でも、10年続けたらこんなに増えるんですね」
後藤さんは感慨深げに言いました。
「しかも、IFAが選んでくれた優良アクティブファンドのおかげで、インデックスより高いリターンが得られました」

あなたは「やるべき人」?「やらない方がいい人」?
この記事を読んで、自分がどちらか判断してください。
iDeCoをやるべき人:
- 会社員・公務員で安定収入がある
- 60歳まで引き出す予定がない
- 老後資金を確実に貯めたい
- IFAに相談して良い商品を選びたい
iDeCoをやらない方がいい人:
- 専業主婦(夫)で所得がない
- 近い将来、大きな支出予定がある
- 貯蓄がほとんどなく、緊急資金が必要
判断に迷ったら、まずは月5,000円の少額から始めるのもアリです。
そして、IFAに相談して、最適な商品を選んでください。
次回、第4話では、多くの人が悩む投資信託選びについて、IFAの視点から詳しく解説します。
「インデックスファンドが最強」という神話に、疑問を投げかけます。
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