
その瞬間、面接室の空気が変わった
「御社には企業型DCの制度があるんですね」
29歳のエンジニア、山田さんがそう言ったとき、面接官の表情が明らかに変わりました。
これまで50社以上の中途採用面接を行ってきたベテラン人事部長でしたが、福利厚生について質問されたのは初めてだったのです。
「はい、昨年から導入しました。社員の将来を考えて…」
その時の山田さんの表情を、人事部長は今でも鮮明に覚えています。
安堵と期待が入り混じった、とても印象的な笑顔でした。
優秀な人材ほど「将来」を見ている
あなたは気づいていますか?
本当に優秀な人材が、転職先を選ぶときの基準を。
給与の高さ? 仕事のやりがい? 職場環境の良さ?
もちろん、これらも重要です。しかし、最近の傾向として、もうひとつ大きな判断基準があります。
「この会社は、私の将来まで考えてくれているか?」
データが物語る衝撃的な事実
人材紹介会社の調査によると、転職理由のトップ3は以下の通りです:
- 給与・待遇への不満(34.2%)
- 将来への不安(31.8%)
- 人間関係の問題(28.6%)
注目すべきは、「将来への不安」が第2位に入っていることです。
そして、さらに興味深いデータがあります。
企業型DCを導入している企業への応募者のうち、73%が「将来の安心感」を転職理由の上位に挙げているのです。
従業員20名のA社が体験した「奇跡」

前回の予告でお話しした製造業A社の実話をお聞かせしましょう。
導入前:人材確保の深刻な悩み
A社の佐々木社長(52歳)は、慢性的な人手不足に悩んでいました。
求人を出しても応募者は少なく、せっかく入社してもらっても、1年以内に辞めてしまう人が後を絶ちません。
「うちみたいな小さな会社に、優秀な人は来てくれない…」
そんな諦めにも似た気持ちを抱えていました。
転機:企業型DC導入の決断
2023年4月、佐々木社長は企業型DCの導入を決断しました。
決して安い投資ではありませんでした。月々の事務手数料、従業員への投資教育、システム導入費…。
でも、「社員の将来を真剣に考える会社でありたい」という想いが、すべての不安を上回ったのです。
導入後:信じられない変化
1. 新卒採用の応募者が3倍に
2024年春の新卒採用では、前年の3倍の応募がありました。
面接で学生たちが口にしたのは、こんな言葉でした:
「企業型DCがあるということは、この会社は社員の将来を真剣に考えてくれているんだと思いました」
2. 中途採用の質が向上
応募者の学歴や職歴が明らかに向上しました。以前なら大企業に行ってしまうような優秀な人材が、A社を選んでくれるようになったのです。
3. 離職率が半減
最も驚いたのは、離職率の劇的な改善でした。
導入前:年間離職率18.2% 導入後:年間離職率 9.1%
単純計算で、採用コストが半分になったことを意味します。
社長が感じた「経営の手応え」
佐々木社長にインタビューしたときの言葉が印象的でした:
「これまで、福利厚生なんて大企業の話だと思っていました。でも、企業型DCを導入してから、社員たちの表情が変わったんです。
月曜日の朝、みんなが元気に『おはようございます』って言ってくれる。些細なことかもしれませんが、経営者として、これほど嬉しいことはありません。
そして何より、優秀な人材が『この会社で働きたい』と言ってくれる。これは、お金では買えない価値だと思います」
福利厚生=採用ブランディング
現代の採用市場において、福利厚生は単なる「おまけ」ではありません。
それは、あなたの会社の**「価値観」と「将来性」**を表現する重要なツールなのです。
企業型DCが伝える3つのメッセージ
1.「私たちは社員を大切にします」
制度があるかないかではなく、「社員の将来まで考えている姿勢」が伝わります。
2.「私たちは持続可能な会社です」
長期的な視点で福利厚生を整備できるということは、会社自体が安定している証拠です。
3.「私たちは時代の変化に対応できます」
新しい制度を積極的に導入する姿勢は、変化に対応できる柔軟な経営を象徴しています。
社員満足度が業績に直結する理由
ここで、興味深い研究結果をご紹介します。
米国の経営学者フレデリック・ライクヘルドの研究によると、**「従業員満足度が1%向上すると、顧客満足度が0.7%向上し、最終的に収益が0.5%改善する」**という相関関係が確認されています。
つまり、社員の満足度向上は、直接的に会社の業績につながるのです。
企業型DCが生み出す「正のスパイラル」
- 社員の不安が軽減される ↑
- 仕事への集中力が高まる ↑
- 生産性が向上する ↑
- 顧客満足度が高まる ↑
- 業績が改善する ↑
- さらなる福利厚生の充実が可能になる↑
この循環が生まれると、会社は持続的に成長していくことができます。
「選ばれる会社」になるために
では、具体的にどうすれば「選ばれる会社」になれるのでしょうか?
答えは意外とシンプルです。
「社員の将来を本気で考えている姿勢を見せること」
企業型DCの導入は、その姿勢を最も分かりやすく表現する方法のひとつなのです。
求職者の心理を理解する
優秀な求職者ほど、こんなことを考えています:
- この会社で10年後、20年後も安心して働けるだろうか?
- 経営者は本当に従業員のことを考えてくれているだろうか?
- 将来のキャリアアップをサポートしてくれるだろうか?
企業型DCがある会社は、これらの不安に対する明確な答えを提示できるのです。
今日から始められること
「でも、うちはまだ小さい会社だから…」
そう思われる経営者の方も多いでしょう。
しかし、従業員数に関わらず、企業型DCは導入できます。極端な話、社長ひとりの会社でも導入可能です。
大切なのは、会社の規模ではありません。
「社員の将来を真剣に考えている」という姿勢なのです。

最後に
あなたの会社が「選ばれる会社」になるかどうかは、今日のあなたの決断にかかっています。
優秀な人材は、常により良い環境を求めています。そして、彼らが最も重視するのは「将来への安心感」なのです。
次回は、「選択制DCとマッチング拠出、あなたの会社に合うのは?」について、具体的な導入方法をお話しします。
制度設計で迷うことがなくなり、あなたの会社に最適な形が見えてくるはずです。
優秀な人材に選ばれる会社には、共通点があります。それは「将来への投資を惜しまない姿勢」です。あなたの会社も、その仲間入りをしませんか?
【次回予告】 「月5,000円の負担で、社員のモチベーションが劇的に変わった」建設業B社の事例、「給与を減らして手取りを増やす魔法」選択制DCの仕組み、そして経営者が知らない「企業負担のからくり」について詳しく解説します。
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