第1話 「第二の人生の始まりは”働かない”ことではなく、”選べる”こと」

続・教員・公務員のための「人生100年・第二の人生を豊かにする10話シリーズ」

定年後の”解放感”の正体

「先生、お疲れさまでした」

退職の日、校長室で花束を受け取った教員歴35年の田中先生(仮名・58歳)は、その瞬間、不思議な感覚に包まれました。

解放感と同時に、心の奥底に小さな不安が芽生えていたのです。

「明日から、何をすればいいんだろう…」

多くの教員・公務員の方が、この瞬間を迎えます。長年、組織の一員として規律ある生活を送ってきた人ほど、「自由な時間」が逆にプレッシャーになることがあるのです。

でも、ここで立ち止まって考えてほしいのです。

定年とは、本当に「終わり」なのでしょうか?

「働かない人生」という誤解

退職後の人生設計について相談に来られる方の多くが、こう言います。

「もう働きたくないんです。ゆっくり過ごしたいんです」

その気持ち、よくわかります。長年の激務から解放されたい。当然の想いです。

しかし、IFAとして20年以上、数百人のリタイア後の人生を見てきた私から、あえて問いかけたいことがあります。

「ゆっくり過ごす」とは、具体的に何をすることでしょうか?

実は、多くの方が「何もしない生活」をイメージしているわけではありません。本当に求めているのは、**”義務から解放されて、自分で選べる生活”**なのです。

ここに、大きな発見があります。

退職後の人生は、「働かない」のではなく、**「好きなように働ける」**という自由を手に入れることなのです。

田中先生が見つけた「第三の働き方」

田中先生は退職後、3ヶ月ほど本当に「何もしない生活」を送りました。

朝はゆっくり起きて、テレビを見て、散歩をして、昼寝をして…。

最初の1ヶ月は天国でした。でも、2ヶ月目から、何かが変わり始めました。

「なんだか、自分が社会から取り残されているような気がして…」

妻からも言われました。「あなた、最近元気がないわね」

そんなとき、地域の公民館から声がかかりました。

「田中先生、週に1回でいいんです。子どもたちに勉強を教えてもらえませんか? 謝礼は気持ち程度ですが…」

最初は断ろうと思いました。「せっかく教員を辞めたのに」と。

でも、妻の「一度だけでも行ってみたら?」という言葉に背中を押されて、試しに行ってみることにしました。

その日の夜、田中先生は久しぶりに妻と弾んだ会話をしました。

「今日ね、算数がわからなかった子が、私の説明で『わかった!』って言ってくれたんだ。あの笑顔を見たら、なんだか嬉しくなっちゃって」

妻は笑顔で言いました。「やっぱり、あなたは教えることが好きなのよ」

「社会参加型リタイア」という新しい生き方

田中先生が見つけたのは、私が**「社会参加型リタイア」**と呼んでいる生き方です。

これは従来の「完全リタイア」とも「フルタイム再就職」とも違う、第三の選択肢です。

その特徴は3つあります。

①自分で時間をコントロールできる
週1回でも、月2回でも、自分のペースで決められます。「今月は旅行があるから休む」ことも自由です。

②収入よりやりがいを重視する
月3万円かもしれません。でも、それは「生活費を稼ぐ」ためではなく、「社会とのつながり」と「自分の居場所」を買っているのです。

③専門性を活かして社会に貢献できる
35年間の教員経験、行政マンとしての知識とスキル。それは、地域や次世代にとって、かけがえのない財産なのです。

収入の”意味”が変わる瞬間

ここで、お金の話をしましょう。

田中先生の公民館講師の謝礼は月3万円です。年間36万円。

「そんな少額…」と思われるかもしれません。

でも、田中先生にとって、この3万円は生活費ではありません。

この3万円で、夫婦で月に一度、少し贅沢なレストランに行きます。あるいは、孫へのプレゼントを買います。時には、自分の趣味の写真集を購入します。

つまり、この収入は**「人生を彩るお金」**なのです。

生活費は年金で賄えています。だからこそ、この3万円は100%「楽しみ」に使える。

これが、第二の人生における「収入の新しい意味」です。

教員・公務員時代の給与は、「生活のため」「家族のため」「義務として」稼ぐものでした。

でも、退職後の収入は、「やりがいの対価」であり、「自由に使える喜びのお金」なのです。

あなたの「選べる働き方」を設計する

では、どうすれば自分らしい「社会参加型リタイア」を見つけられるのでしょうか?

3つのステップをご提案します。

ステップ1:「やりたいこと」と「できること」を書き出す

ノートを開いて、2つのリストを作ってください。

やりたいことリスト
「子どもに勉強を教えたい」「地域の歴史を伝えたい」「趣味の園芸を誰かと共有したい」…何でも構いません。

できることリスト
「教科指導」「行政手続きの知識」「イベント運営」「会計処理」…長年培ったスキルを棚卸ししてください。

この2つのリストが重なる部分に、あなたの「第二の人生の働き方」のヒントがあります。

ステップ2:「週に何日・何時間」働きたいかを決める

ここが肝心です。

フルタイムで働く必要はありません。週1回2時間でもいいのです。

「自分の時間」と「社会参加の時間」のバランスを、自分で決められる。これこそが、第二の人生の醍醐味です。

ステップ3:「お金」ではなく「やりがい」を基準にする

月収10万円の仕事Aと、月収3万円の仕事B。

どちらを選ぶべきでしょうか?

答えは、**「どちらが心から楽しめるか」**です。

年金があるという土台があるからこそ、「収入の多寡」ではなく「人生の充実度」で仕事を選べる。

これは、現役時代には決して味わえなかった贅沢な選択なのです。

「選べる人生」を支える資産設計

ここまで読んで、こう思われた方もいるかもしれません。

「でも、本当に年金だけで生活できるのか不安で…」

その不安、とてもよくわかります。

だからこそ、次回の第2話では、**「”お金の心配”から解放される3つの安心資産」**についてお話しします。

生活防衛資金・長期運用資金・楽しみ資金。この3つをどう配分し、どう管理するか。

「守る」だけでなく、「活かす」資産設計の考え方を、具体的な事例とともにご紹介します。

第二の人生は、”始まり”です

田中先生は今、週1回の公民館講師に加えて、月2回、地域の歴史ガイドボランティアも始めました。

「先生、最近とても楽しそうですね」

同窓会で会った元同僚にそう言われて、田中先生は笑顔で答えました。

「うん、毎日が選択の連続なんだ。今日は何をしようか、来週はどこに行こうかって。この年になって、こんなに自由を感じるなんて思わなかったよ」

定年は終わりではありません。

選択の自由を手に入れる、新しい始まりなのです。

あなたの第二の人生は、「働かない」のではなく、「好きなように働ける」生活。

それは、お金だけでは買えない、かけがえのない人生の時間です。


🌸 あなたの「選べる人生」を一緒に設計しませんか?

この記事を読んで、

「自分はどんな第二の人生を創れるだろう?」
「年金と資産で、本当に自由に生きられるのか?」
「やりがいと収入のバランスをどう考えればいいのか?」

そんな想いが芽生えた方へ。

世界を旅するFP&IFAレポートでは、教員・公務員OBの方向けに無料個別相談を実施しています。

✅ あなたの年金額と資産状況から、「選べる人生」の可能性を診断
✅ 社会参加型リタイアの具体的な選択肢をご提案
✅ 生活費・楽しみ費・やりがい収入の最適バランスを設計

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)だからこそ、金融商品の販売ノルマに縛られない、あなたの人生に寄り添ったアドバイスが可能です。

「お金の設計」ではなく、「人生の設計」を一緒に考えませんか?

👉 無料個別相談のお申し込みはこちら


次回予告
第2話「”お金の心配”から解放される3つの安心資産」
〜生活防衛資金・長期運用資金・楽しみ資金のバランス設計〜

あなたの資産を「守る」から「活かす」へ。
心が整う、お金の新しい役割分担をお伝えします。

どうぞお楽しみに。

次のブログへ  TOPページへ


🎁 特別プレゼント企画のご案内 🎁

あなたの会社の退職金制度、本当にこのままで大丈夫ですか?

従業員の定着率向上、採用力強化、そして節税効果まで。企業型確定拠出年金が注目される理由がここにあります。

「うちの会社でも導入できるの?」 「具体的にどんなメリットがあるの?」 「導入コストや手続きはどうなの?」

そんな疑問をお持ちの経営者・人事担当者様に朗報です!

📚 限定20冊!書籍プレゼント企画 📚

個別面談にお申込みいただいた方に、話題の書籍『頭のいい会社はなぜ企業型確定拠出年金をはじめているのか』(岩崎陽介著)を無料でプレゼントいたします。

✅ 他社の成功事例が知りたい
✅ 導入時の注意点を事前に把握したい
✅ 従業員にどう説明すればよいか悩んでいる
✅ 本格検討前にプロの意見を聞きたい

面談は完全無料・オンライン対応可能です。
お忙しい中でも、あなたの会社に最適な提案をさせていただきます。

先着20社限定のため、お早めにお申し込みください。

👇 今すぐ個別面談を申し込む 👇

※リンク先のフォームに会社情報をご入力後、STORESページで面談日程をご予約ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

■昭和42年2月13日生 ■出身:群馬県伊勢崎市 ■住まい:群馬県高崎市 ■趣味:Audi A5でのドライブ・映画鑑賞・都市伝説・クレー射撃・狩猟 ■保有資格 ・証券外務員一種 ・投資診断士 ・相続診断士 ・二級ファイナンシャルプランニング技能士 ・AFP(日本ファイナンシャル・プランナー協会) ・福祉住環境コーディネーター